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阪神友愛食品が派遣事業参入へ 障がい者が能力を発揮できる場を広げたい

玉ネギの選別、計量、検品、包装業務に取り組む社員

玉ネギの選別、計量、検品、包装業務に取り組む社員

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 35周年を迎えた西宮市の特例子会社「阪神友愛食品」(西宮市鳴尾浜3)が4月、新たに派遣事業を始める。

 特例子会社とは、障がい者が安心して働けるよう事業者が特別に配慮した会社で、厚労省の認可を受け親会社の事業所とみなされる子会社のこと。同社は兵庫県と阪神7市1町と「コープこうべ」との第3セクター方式で「重度障害者多数雇用事業所」として1986(昭和61)年に設立された。現在、47人の社員のうち20人の障がい者社員(身体、聴覚、知的、精神障がい)、12人の訓練生(知的障がい者)が在籍している。

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 業務はコープこうべの店舗で排出される段ボールと牛乳パックのリサイクル事業を中心とする農産袋詰め、共済販促物封入の3事業。一人一人の個性や障がいの状態・特性に応じて役割を分担し、より長く働き続けることができるように生活面・メンタル面でサポートも行う。

 1987(昭和62)年には県から委託を受け、職業訓練施設「能力開発センター」を併設。1年間の訓練期間を通して働く意欲を育み、社会に適応して自立する「生活する力」と企業就職するための基本的な技能・態度や体力・持久力など「働く力」を伸ばす。同センターでは、公共職業安定所や障害者就労支援センターと連携し、阪神間の企業への就職に向けて訓練生を支援する。「設立から30年以上たち、約400人を超える修了生が食品製造、清掃、製造、運送・物流仕分け、店舗陳列補充、総菜・精肉部門、洋菓子箱詰めなど多方面に就職し、各企業との信頼関係が構築されている」と同社の河崎紀子社長。

 さらに、障がい者就労支援の取り組みを拡げるため、2013(平成25)年に「ゆうあいサポート」を設立。就労継続支援A型事業所の指定を受けて2014(平成26)年、知的障がい者の就労支援を始めた。現在、12人の障がい者社員が、コープこうべの店舗で回収したペットボトルの選別とプレス作業のほか、物流備品の分別作業や施設内清掃作業も行っている。

 4月には、近隣のコープこうべ食品関連事業所などを対象として障がい者社員の派遣事業を始める。「実務能力の高い障がい者社員が派遣事業を通して能力を発揮できる場を広げたい。日常の困りごとへの支援も、近隣であれば弊社スタッフが迅速に対応できる。いずれは近隣他社の障がい者雇用につなげていただければ」と、さらなる雇用拡大に期待を寄せる。

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