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西宮の移動販売「まなちゃんの八百屋」、地元住民と支え合い1周年

月曜・火曜・水曜・金曜に、西宮市就労継続支援事業所すみれ、西宮市総合福祉センターの前で露店を開く

月曜・火曜・水曜・金曜に、西宮市就労継続支援事業所すみれ、西宮市総合福祉センターの前で露店を開く

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 発達障がいのある野草真菜さん(20歳)が看板娘を務め、西宮市内で青果物の移動販売を手掛ける「まなちゃんの八百屋」が10月9日で1周年を迎えた。

 真菜さんは、幼いころから「共に学ぶ」ことを念頭に置き実践する母の美千代さんに育てられた。小中学校を通常クラスで頑張り、高校は大阪の東朋専修高校へ進学。卒業して社会に出て働く歳となり福祉就労に挑戦するも真菜さんにはうまく合わず、しばらく家で過ごすしかなかったという。「みんなと一緒に働きたい」「自立した生活を送ってもらうため、何としても仕事をしてほしい」と願う日々が続いたが、仕事はなかなか見つからない。

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 そうしたある日、美千代さんは近所の青果店「おのだのうえん」に、真菜さんに販売の仕事ができないかと相談してみると、「できるんじゃないかしら」と返答があった。折しも近所のスーパーが閉店することもあり、買い物に困る高齢者のためにも「八百屋さんをしてみたら?」という提案も。こうして、仕入れから経理に至るまで、おのだのうえんの全面的な応援を受け「まなちゃんの八百屋」は誕生した。

 毎週月曜~金曜、1日4時間勤務。月曜・火曜・水曜・金曜に、「西宮市就労継続支援事業所すみれ」や「西宮市総合福祉センター」の前で露店を開き、木曜は笠屋町にある「もえりのハウス」で店頭販売や弁当の配達をこなしている。店には常時10~15種類の新鮮な野菜や果物が並び、利用客からは「卵も置いてほしい」「いろんなものを置いてくれてありがとう」「近所にスーパーがないから本当に助かる」などの声が聞かれる。中には同店で買った果物でスイーツを作って持ってきてくれる人もいて、「お互い支えになっている」と美千代さん。

 12日に行った1周年記念の特売も近所の人でにぎわいを見せた。「たくさん売れたらうれしい」と真菜さんは笑顔で話す。開業から1年がたち、今では各施設の人からも「まなちゃんの八百屋さんのお陰で、人が集うようになった」と言われるなど、地域貢献にも一役買っている。