チーム創設2年目を迎えた「阪神タイガースWomen」は、3人の新たな仲間(ルーキー2人、移籍選手1人)が加わった19人で2022年シーズンに挑む。
今季は初めて高卒ルーキーが入団した。野原祐也監督も「めちゃくちゃ良い選手。期待できる」と太鼓判を押す。
蒼開高校(兵庫県洲本市)出身の日野口加奈選手は、初めてユニホームの袖に腕を通した当時を「コスプレしているみたいと感じるほど、信じられないことだった」と思い返す。身長173センチの恵まれた体格から放たれる長打に期待を寄せられる左の主砲候補だ。参考にしている選手は「同じ左打ちの糸井(嘉男)選手や佐藤(輝明)選手」とし、「自分の個性を生かしてファンにもチームにも安心して見ていてもらえるような主力選手を目指す」という。柔道整復師の資格取得のため、4月から明治東洋医学院専門学校(大阪府吹田市)へ進学する。
前田葵選手は、岐阜第一高校(岐阜県本巣市)出身。昨年12月に元マリナーズのイチローさんが女子高校野球選抜チームから17三振を奪ったガチンコ試合で、内野安打を放った勝負強さの持ち主。元阪神の鳥谷敬さんのように「走・攻・守の三拍子がそろった選手」を目指す。4月からは大阪体育大学(大阪府熊取町)へ進学し、勉学とチームでの活動を両立する。「特にどのプレーを、どの動きをというよりは、守備における全てを見てほしい」とアピールする。
日野口選手、前田選手共に「(阪神タイガースWomenは)遠い存在だと思っていた」と口をそろえ、伝統の縦じまユニホームに恥じないプレーを約束する。
3月17日には、最速128キロのストレートが武器の右腕・森若菜選手が入団すると阪神が発表した。森選手は、「第9回WBSC女子野球ワールドカップ」日本代表で、昨年の全日本選手権と全日本クラブ選手権を制したクラブチーム・エイジェックからの移籍入団となる。「藤川球児さんのような『分かっていても打てない真っすぐ』を投げること、そして女子野球界ナンバーワンの投手になって憧れられる選手になること」を目標に掲げている。