川内昌典さんのチェロと益盛秀子さんのピアノによるコンサート「チェロとピアノの淡い響き」が9月18日、芦屋市立公民館(芦屋市業平町)で行われた。
ドメニコ・ガブリエッリの「チェロソナタ ト長調(第2稿)」で始まり、前半には比較的長めの2曲、後半は、舞踊ジャーナリスト・菘(すずな)あつこさんが聞き役のトークに続き、ラフマニノフの「ヴォカリーズOp.34-14」、ラヴェルの「無き王女のためのパヴァーヌ」、フォーレの「シシリエンヌOp.78」などのほか、第2次世界大戦時に特攻隊の基地があり、多くの若者が飛び立った鹿児島県の知覧が舞台の間宮芳生作曲「ちらん節」を演奏した。
ショパンの「ノクターンOp.9-2」、さらにアンコールで、バレエ「瀕死の白鳥」でも有名なサン・サーンスの「動物の謝肉祭」から「白鳥」など、なじみのある曲が続いた。
参加者の一人は「最近は大きな音や激しい表現が注目されることも多いが、今回のコンサートは、表題の通り『淡く響く』繊細な音を、音楽室という程よい空間で味わえて心に音楽がしみ入ってきた」と話していた。
同館では、市内在住音楽家を中心とした出演で定期的に開催していくという。