「イギリススタイルフラワーアレンジメント」の指導者育成を手掛ける一般社団法人「フラワーワークスジャパン」(西宮市屋敷町)の代表理事校「アトリエフィーズ」(同、TEL 0798-35-0927)が4月26日、25周年を迎えた。
イギリススタイルフラワーアレンジメントは、花の咲く時期や育つ大きさ・高さなどを綿密に計算して自然の美しさを表現する『伝統的なイングリッシュガーデン』の作庭技法を生かし、花の自然な咲き姿や自由に伸びしなだれる枝茎の形をそのままに表現するのが特徴。パーティー会場や式典などの演出に加え、家庭でも楽しむことができるという。
フラワーワークスジャパンではバラと季節の花の組み合わせを提唱し、庭に育つハーブやグリーンを摘んで香りやゆがんだ茎のナチュラルさを活用する「カッティングガーデン」を取り入れている。同法人代表理事で同校代表の谷川文江さんは「自然らしさを表現することで、互いを引き立て合うハーモニーを大切にしている。イギリススタイルのアレンジメントは緑を多く使う。グリーンの種類が多いためパターンが増えて習得時間も掛かるが、最も伝統のあるデザイン。英国人が特別な存在として慈しむバラと合わせることで、気品ある世界観を創作できる」と話す。
フラワーアレンジメントを教えるきっかけになったのは、インテリア雑誌にDIYを駆使した自宅の室内を紹介されたことから。壁に飾ったドライフラワーの手作りリースが話題になり、講師の依頼が入るようになった。わずか4カ月の間に250人が受講し、「教室はないの?」という声にアトリエフィーズを設立。生徒はすぐに50人を超え、ほどなく「生花も教えてほしい」と声が上がり始めた。
「アトリエフィーズを信頼してもらえる場所にするためには、資格を取って基礎を身に付け、経験と実績を積むしかない」と考えた谷川さんは国内で資格を取り、本場イギリスのフラワーアレンジを学ぶために幾度も渡英。イギリスの文化とデザイン論を学ぶため、子育てと仕事に追われながらも芸術大学へ入学して専門知識を得、学士を取るなど精力的に学び続けた。さらに、「花を仕事にする方法を教えてほしい」と望む生徒のために10年にわたり経営を学びながら実践を重ね、2013(平成25)年、『安心して学べる場』として資格発行事業を持つフラワーワークスジャパンを設立。2015(平成27)年にはアトリエフィーズも法人化し、花を扱う知識やイギリススタイルフラワーアレンジメントの資格取得だけでなく、教室開業に不可欠な経営マインドも学べるようサポートしている。
開校以来、レッスンは3000回、生徒数は延べ1万3000人を超え、認定校は14校に。「共に歩み共に成長するのが共育(きょういく)。互いの経験を還元し合うことでみんなが良くなる。生徒の皆さんには自分らしい理想の教室を実現して地域で輝く存在になってほしい。花で幸せになる人を増やし、花のある暮らしを楽しむ文化を広めることが目的」と谷川さんは笑顔を見せる。
スクールには資格取得コースのほか、フレッシュフラワーを楽しみたい人のためのエンジョイフラワーコースなどもある。