全国えびす神社の総本社・西宮神社(西宮市社家町)は12月16日、2021年の開門神事における福男の認証を中止すると発表した。
今月14日、GoToトラベル全国一斉一時停止が発表されたのを受け、例年は遠方からも参加者が多いことに配慮し中止を決め、 これに伴い、11月15日から12月15日まで募集していた開門神事事前参加申込者の中から当日の参加者80人を選ぶ抽選も中止。また、1月10日6時開門時の恒例「走り参り」は行わず、参拝者を安全に本殿へ誘導する方策も検討中だという。
この福男選びは、西宮神社によると、江戸時代から自然発生的に起こったといわれる走り参りの風習で、昭和14年から開門時の先着3名の記録が残り、途中終戦直後の1946(昭和21)年~1952(昭和27)年までと1966(昭和41)年~1967(昭和42)年にはその名が見られず、今回で54年ぶりの中止となることになる。
今回の中止の決定に、西宮神社の吉井良英権宮司は、「十日戎大祭は予定通り執り行い、また今年は縁起物の福笹授与も1月末まで延長する。来年は丑年で、干支のようにゆっくりとした気持ちで、お詣りいただきたい」と話す。
西宮神社の十日戎大祭は、1月9日宵えびす、10日本えびす、11日残り福で、例年100万人を超す参拝者で賑わう。