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門戸厄神に寄席小屋 夫婦が開いてきた月1落語会から常設小屋に

左から安田さん、月亭遊方さん、月亭遊真さん、光子さん、小西祐樹さん、後藤哲さん

左から安田さん、月亭遊方さん、月亭遊真さん、光子さん、小西祐樹さん、後藤哲さん

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 阪急門戸厄神駅からほど近い場所にある居酒屋「じゅとう屋」の別館として、イベント会場やレンタルスペースとしても使われていた「J:SPACE」(西宮市下大市東町)が11月1日、「門戸寄席 J:SPACE」(TEL 070-3603-3192)としてリニューアルオープンした。毎週末、落語会を中心に開き、平日は従来通りレンタルスペースとして活用する。

 元小学校教員だった店主の安田典彦さんは、妻の光子さんと共に2017(平成29)年2月から「じゅとう屋」の別館を借りて月1回ペースで落語会を開いていた。しかし、コロナのあおりを受けた「じゅとう屋」がやむなく別館を手放すことを知り、「自分たちが主催してきた落語会を続けられなくなることがとても残念で、何とか続けたいと思った」と振り返る。

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 「どこか落語会ができる場所はないか」とかいわいの貸し会場を探す一方、「落語という芸能の知識も落語家との付き合いもまだ浅い自分たちに、果たして落語会を専門とする会場運営ができるのだろうか」と悩みもした。運営資金も大きな課題だった。夫婦で話し合った末、2人の趣味が一緒だったことと、大阪や奈良から2時間近くかけて通ってくれるファンの温かい励ましの声が背中を押し、「どこまで継続できるか分からないが、自分たちの大きな生きがいにしていこう」と「J:SPACE」を引き継ぎ、開業を決意した。

 プロの業者が映像配信を無償で手伝うほか、見台(けんだい)や膝隠(ひざかくし)など上方落語の高座に不可欠な道具類は落語家が専門職人に口を利いてくれるなど、「皆さんに一緒になって盛り立てていただいている」と安田さん。1日、高座に上がった月亭遊方さんは「大阪の繁昌亭でも門戸寄席は知られ評判になっている。『やらないネタは育たない』から、ここを勉強の場として活用し、ネタ下ろしをする者もいる。うちの師匠も『僕も行こか』って言うてますよ」とエールを送る。

 「やるからには、落語家さんが気持ちよく高座に上がれ、お客さんに居心地よく落語を聴いてもらえ、何より私たち夫婦がワクワクしながら落語会を開ける寄席小屋にしていきたい。遠方からお越しくださる方々への感謝はもちろん、地元の方々にも気軽に来てもらえれば」と笑顔で来場を呼び掛ける。

 料金は、前売り・映像配信共2,000円(当日は2,500円)。