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ケツバットで日本一周の旅人、甲子園に現る-「高校球児に恩返し」と

甲子園球場を背に「ケツバット」される青木さん

甲子園球場を背に「ケツバット」される青木さん

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 「ケツバット」で得た資金を元手に日本一周を目指す旅人・チャーリー青木さんが3月5日、西宮市内に入った。現在、甲子園球場付近でケツバットへの参加を呼び掛けている。

甲子園球場付近でケツバット参加を呼び掛けるチャーリー青木さん

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 沖縄滞在中に所持金を失ったチャーリー(本名=青木秀任)さんが、東京へ帰る旅費を捻出しようと「ケツバット」に着目。プラスチック製のバットを用意して街頭に立ち、通行人へ呼び掛けて尻をたたいてもらう都度、旅費をカンパしてもらうもので、2013年7月に活動を始めた。

 当初はカンパが集まらず、注目してもらおうと「ケツバットで日本一周自転車の旅」と掲げたが、行きがかりから、「本当に自転車で日本一周することとになってしまった」とチャーリーさん。足りない旅費は、通過地での農業ヘルパーや呼び込みのアルバイトなどでしのぎながら旅を続けてきた。

 旅は2013年10月、沖縄を出発。鹿児島へ渡って宮崎から大分と九州を北上。中国地方と四国を回り兵庫県に入った。都道府県では同県が14番目。旅の様子は、運営するブログで随時更新を続け、現在、月間3万回の閲覧があるという。

 ケツバットについて、チャーリーさんは「沖縄で仲間と見ていた『夏の甲子園』がきっかけになり思いついた」と振り返る。「間もなく始まる『春の甲子園』を控え、旅の原点ともいえる甲子園球場付近で『尻』を提供することで、全国から集まる高校球児に元気な姿を見せ、恩返しをしようと決めた」と説明する。

 甲子園では、ケツバットが暴力的な行為とみなされて迷惑をかけることがないようにと、球児向けには専用の「ピコピコハンマー」を用意。細心の注意を払いながら、今月21日から始まる「春の甲子園」(第87回選抜高校野球大会)に臨む。

 「ケツバットのおかげでたくさんの人に出会えた」とチャーリーさん。「当初は旅費を捻出するための手段にすぎなかったが、たくさんの人を笑顔にできるケツバットが、今では人生で一番の楽しみになった」と笑顔を見せる。

 参加費はケツバット1回=100円(子ども用バット)、1,000円(大人用バット)。球児は50円。活動時間は不定。西宮には「春の甲子園」が終わるまで滞在する予定。

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