西宮市役所で現在、「第16回歴史資料写真展」が開催されている。主催は市情報公開課。
「『西宮』という街」と題して市内各地域の街並みや暮らしの移り変わりを紹介する同展。今回は、「文化をはぐくむ-香櫨園・夙川-」をテーマに据え、市役所東館8階の同課付近に会場を設けた。
会場では、テーマに沿って阪神香櫨園・阪急夙川両駅周辺地域の写真41点を展示。訪れた人はパソコンで提供する約500点の画像データと併せ、多数の著名作家や文化人が居を構えるなど阪神間有数の高級住宅地として名をはせてきた同地域の今昔を見比べながら知ることができる。
展示には、同地域で少年時代を過ごした作家・村上春樹さんの著書「ランゲルハンス島の午後」に登場する葭原(あしはら)橋や関東大震災後、東京から移った谷崎潤一郎が仮住まいしていた相生町の風景なども登場。新聞記者時代を夙川で過ごした井上靖ゆかりの資料もある。
担当の住田未絵さんは「今回は、これまでの企画に比べて来場者が最も多い。昔の街並みを知る人・知らない人それぞれの立場で展示を楽しんでいただければ」と来場を呼び掛ける。
開催時間は9時~17時。3月23日まで(土曜・日曜・祝日を除く)。