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「新しい西宮へ」今村岳司市長が所信表明-学校施設整備は最優先課題

所信表明を行う今村岳司市長

所信表明を行う今村岳司市長

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 5月に新しく就任した今村岳司西宮市長が6月17日10時から、同市議会議場で所信表明を行った。先に当選を果たした今村市長にとっては1期目の初めての市議会。傍聴席は満席となり追加のパイプ椅子は傍聴席の外の廊下まで並べられるなど市民の関心の高さをうかがわせた。

市長にとって初めての市議会定例会

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 所信表明は、(1)文教住宅都市・西宮、(2)西宮市の抱える政策課題、(3)公正で持続可能な文教住宅都市にふさわしい政治、(4)機動的で合理的な説明責任を果たせる政策推進という4つの軸を基に、市政運営の基本的な考えや姿勢を示した。

 (1)文教住宅都市・西宮について急激な人口増加や、共働き世帯の増加、高齢化の進展などに、行政サービスが追いついていないと指摘。同時に、防災・減災への対応や公共施設の適正な管理、限られた経営資源を効率よく活用し、持続可能な行政運営を行っていく必要を訴えた。

 (2) 西宮市の抱える政策課題については教育環境の課題、子育て環境の不足、医療環境の脆弱(ぜいじゃく)性、南海トラフ巨大地震への対応、行政需要の拡大の5つについて提言。教室や運動場の不足などの教育環境の改善のための学校施設の整備は最優先課題とした。

 (3) 公正で持続可能な文教住宅都市にふさわしい政治についてアサヒビール西宮工場跡地の公共施設整備の白紙撤回、教育・子育ての環境の改善、医療課題の洗い出し・対応、津波・豪雨災害に強いまちづくり等について述べ、「経営資源を効果的にマネジメントし、住民の立場に立った住民目線でのサービスの改善を行っていくことが重要」と、公共施設整備の見直しや人件費の適正化などに言及して締めくくった。

 (4)機動的で合理的な説明責任を果たせる政策推進メリハリのある堅実な推進、機動的で合理的な推進体制を目指す。さらに、「西宮市役所の持てる力を限界まで引き出し、全力で住民の福祉の増進にあたる経営を行う」ことを強調した。

 今村市長は1999年、最年少(26歳)で市議会議員に当選。以降4期連続で当選し、うち初当選を含む3回の選挙でトップ当選するなど15年にわたって市議会議員を務めた。今年4月20日に行われた西宮市長選挙に当選、第13代西宮市長に就任した。

 「私の政治は、選挙で私を選んだ一部の人ではなく、あまねく48万西宮市民にささげられるべきものです。西宮を愛する市民の皆さま、そしてその意思を代表する議会におかれましては、これから始まる新しい政治をともに創っていっていただくことをお願いいたしまして、私の所信表明と致します」と最後を締めくくった。

 所信表明の模様は、西宮市のコミュニティーFM局、さくらFMで議事終了まで生中継された。全文は西宮市の公式サイトから閲覧できるほか、ユーチューブでも公開されている。

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