西宮神社(西宮市社家町)で5月5日、西宮市吹奏楽連盟50周年の奉納演奏が行われた。市内で活動する3団体が吹奏楽を演奏し、境内は観客でにぎわった。関西吹奏楽功労者の碑管理委員会が主催。
同会は昨年、世界的指揮者で大阪フィルハーモニー交響楽団創始者・朝比奈隆の教えの言葉を刻んだ「関西吹奏楽功労者の碑」を境内に建立。5月5日を「関西吹奏楽の日」と定め、毎年同碑の前で吹奏楽の演奏を行うことにし、今回が1回目となった。
今年は同連盟50周年に当たることから、西宮市吹奏楽団、兵庫県立西宮高校吹奏楽部が顕彰碑広場で奉納演奏を行った。その後、上甲子園中学校吹奏楽部が赤門から拝殿前まで演奏しながら行進。拝殿前で機敏な動きを取り入れたマーチングを披露した。
締めくくりには、3団体合同で「六甲おろし」を演奏。子どもから大人まで多くの観客が迫力ある演奏に聴き入った。
「活気がある吹奏楽の演奏で、子どもと一緒に楽しむことができた。こうして音楽ができて、平和であることが本当にありがたいと思う」と観客の女性は笑顔を見せた。同部生徒の保護者は「コロナ禍で市民の皆さんへ演奏を聴いてもらえる機会が少なかった。今回きれいな青空の下で演奏する機会ができてうれしい」と話す。
同連盟の今西永兒会長は「西宮神社には芸能の神である百太夫神が祭られている。この地が吹奏楽の聖地となり、吹奏楽の素晴らしさを永遠に語り継いでいってもらえたら」と願いを込める。