全日本大学アメリカンフットボール選手権大会の決勝戦(通称「甲子園ボウル」)が12月19日、阪神甲子園球場(西宮市甲子園町)で開催された。6年連続55回目の出場を誇る西日本代表の関西学院大(上ヶ原町)が、東日本代表の法政大に47-7で快勝。4年連続32回目の全国制覇を果たした。
試合開始早々にランニングバッグの斎藤陸選手(4年)が俊足を生かしタッチダウンで先制した。第3クオーター開始直後に法政大がタッチダウンを決め、反撃を開始。しかし、ワイドレシーバーの前島仁さん(2年)が自陣から68ヤードを走り抜き、さらに点差を広げた。その後も3つのタッチダウンなどで追加点を挙げて圧勝。この勝利により、関西学院大は自校の持つ最多優勝回数記録を「32」へ更新した。
2020年から同部を指揮する大村和輝監督は「点差ほど力の差はなかったが、うまく我々の展開にできた。今年最後の試合として非常に良かった」と試合を振り返った。
最優秀選手はタッチダウンを2つ決めた斎藤選手が受賞。年間最優秀選手に贈られるミルズ杯は、関西リーグの最優秀選手(松葉賞)にも選ばれたエースランニングバッグの前田公昭選手(4年)が獲得した。
甲子園ボウルでは、阪神甲子園球場のホームベースからバックスクリーンにかけて縦方向に全長約110メートルのフィールドを設置している。全面芝の上で行うアメリカンフットボール競技の特性上、普段は土である内野にも芝生を敷設。そのため一般観戦客は甲子園ボウル当日(毎年12月の第3日曜日)に限り、阪神甲子園球場のグラウンドのほとんどが芝で覆われている状態を目にすることができる。2年連続有観客で行われた同大会では、今年も多くのアメリカンフットボールファンがスタンドから激闘を見守った。