阪神電鉄は12月9日、阪神甲子園球場のエコスタジアム化を目指す環境保全プロジェクト「KOSHIEN 『eco』 Challenge」を発表した。
プロジェクトには帝人フロンティア、アサヒ飲料、シモジマ、パナソニックが協賛。廃棄物の抑制と、CO2排出量の削減、再生可能エネルギー活用の3施策を強化する。
来年の主要な取り組みの一つは、スタジアム照明の全面LED化。投光器などにパナソニックの照明器具計756台を導入する。LEDの採用により、年間CO2排出量を従来のHIDランプに比べて約60%削減できるという。設備工事は来年2月までに終える予定。
同社は、通称「カクテル光線」で知られる白とオレンジの2色を組み合わせた伝統的な照明設備を、特注のLEDで再現する方針。球場を利用する野球チームの意見も聞きながら、できる限りこれまでと変わらない照明を目指す。
そのほか、来年にデザインを一新する球場スタッフのユニホームには、使用済みペットボトルを原料とする帝人フロンティアの再生ポリエステル繊維を採用する。来場者に積極的に呼び掛け、ペットボトルやビール用プラスチックカップの回収にも力を入れていく。
秦雅夫阪神電鉄社長は「阪神甲子園球場は2024年に誕生100周年を迎える。次の100年も皆に愛される球場であるように、これからも社会貢献をしていきたい」と話す。