「たまごパン」を販売する専門店「たまご専門 本巣ヱ(もとすえ)」(西宮市菊谷町)が2月11日、苦楽園口にオープンした。昨年10月、城崎(豊岡市城崎町)にオープンした同ブランドの2号店となる。
たまごパンの誕生は、間人(たいざ=京都府京丹後市)の老舗宿「炭平(すみへい)」が城崎に別館「季ト時(ときととき)」を開業したことが縁で、城崎駅前の好立地に店を構える話が持ち上がったことに始まる。何の店にするか検討した結果、「昔からあって、懐かしさの中にも新しさを感じるものは何か…という発想から、誰もが一度は口にしたことのある蒸しパンを、他には無い味で作ってみようということになった」と、プロデュースを手掛けたスーパーマニアック(東京都港区)社長で、同店を経営するスーパータマゴ社長の今福彰俊さん。
商品開発には、炭平の中江幹夫社長と、同館料理人でパティシエの藤原功平さんが加わり、試作を繰り返した。「一切の無駄と余分を排除して、おいしさを追求し、卵本来の味を楽しめるようにした」と今福さん。豊岡の岡養鶏場と丹波のカンナンファームの、遺伝子組み換え飼料を一切使わない卵のみを使っているという。「発想と試行錯誤を重ね、ようやく中がプリンみたいで、味が口に残り、また食べたくなるようなフワフワの食感が完成した」と振り返る。
商品は、濃厚たまごパン(680円)、ミルクたまごパン(780円)、はさけるパン(420円)、本巣ヱのたまごプリン(380円)など。店舗面積は21坪で、イートイン16席も用意する。コロナ禍による店内の密を避けるため、現在はイートインとドリンクの提供を停止している。
緊急事態宣言発出のため、1月18日に予定していたオープンを延期。知らずに来店した人々には店頭で「濃厚たまごパン」を無料配布した。「お客さまの安全を第一に考え、苦渋の決断だった。自利利他という言葉があるように、まずお客さまに喜んでいただくことが第一。地域に長く愛される店でありたい」とも。
金丸絵理香店長は「賞味期限は2日。濃厚たまごパンは冷蔵庫に入れる前の食感と、冷蔵庫に入れた後の食感の違いが楽しめる。レンジで温めるとフワフワに、オーブントースターで焼くと表面がサクサクに、薄く切ってプライパンで焼くとフレンチトーストみたいになる。自分好みの食感を見つけてほしい。卵とパンの魅力に驚きと発見を感じてもらえるよう、1~2カ月ごとに新商品の投入を予定している」と、笑顔で話す。
営業時間は10時~13時、16時~19時
焼き上がり時間は10時、11時半、16時、17時半(売り切れ次第終了)、予約・取り置きはしていない。