生産者の顔が見え、製法や育て方などを直に聞けて学べることを目的とした「農Knowマーケット」が12月13日、宮塚公園(芦屋市宮塚町)で開催された。主催は、「農産物の作り方のノウハウや知恵を知り、学べる、新しい創世コミュニティーの場作り」を目的とするアウワロッコウ(川西町)。
同マーケットには、有機農業や完熟堆肥、薬剤散布不使用など、体の安全を考えて生産する農家や生産者、料理店など12店が出店。「安心・安全とは何かを考え、野菜や食物づくりをしている農家や作り手と参加者をつなげることで、商品の購入だけでなく、作り方のノウハウやいろんな知恵を学べる場となれば」とアウワロッコウ代表の木ノ下由実さん。
季節の野菜やかんきつ系果実、豆、栗、古代米、焼き菓子などの出店が並ぶ中、自分で育てて収穫する「キノコ栽培ブロック」を販売する「キノコテン」(西宮市笠屋町)の店先に積み上げられたブロックを大人も子どもも興味津々の様子でのぞき込む姿が見られた。「どうやって育てるの?」と質問する人たちに、代表の樋口さつきさんと姉の市村香代子さんが笑顔で対応した。
キノコ栽培ブロックは、国産広葉樹のオガコをブロック状に固め菌を接着後培養したもの。幅20センチ、高さ・奥行き13センチ、重さ2.5キロ。菌の状態にもよるが、最初の収穫が終わったブロックを一晩水に浸し、最初と同様に栽培することで3回ほど繰り返し採取でき、収穫が終わり発芽しなくなったら、崩してプランターや庭の土に混ぜれば良質な腐葉土となる。
取り扱うキノコは、11月~3月末限定販売のシイタケ「ポコすく」、12月~2月末限定販売のヒラタケ「シコまる」とナメコの「デカにゅる」、5月~8月の夏季限定販売のキクラゲ「コリぷる」があり、「かわいいネーミングが子どもたちにも好評だった」という。「今日の子どもたちの一番人気はナメコで完売。普通は大人が好むのに、地域によって違うのも面白い」と樋口さん。
「農Knowマーケットは、子どもたちに伝え残したい自然との共存の中で、人が守るべきもの、止めなければならないものを親子の会話で自然と出てくるような場づくりが目的。キノコテンさんの取り組みはピッタリ」と、木ノ下さんは話す。次回開催は3月13日を予定。