子育て中の母親が訪れやすい阪神沿線のスポットを紹介するマップ「mama'’ smile(ママズスマイル) 阪神沿線 子どもとおでかけナビ(阪神なんば線編)」が1月25日、完成した。武庫川女子大学(西宮市池開町)と阪神電鉄が共同で手掛けた、
2011年から毎年エリアを変えて発行される同マップは今回が第4弾。沿線の活性化に役立つ施策を積極的に推進し子育てにやさしい沿線を目指している同電鉄と、教員・保育士養成で実績のある同大が協力して企画。同大学文学部教育学科の西本望教授ゼミの4 年生が毎年、調査・取材し制作している。1万部のリーフレットを同電鉄の主要駅などに置くほか、10万部発行される沿線情報紙「ホッと!HANSHIN」にも掲載されている。
今回は「安心・安全」 をテーマに、子育て世代が利用しやすく、子どもと一緒に楽しめる施設を選定。3月に開通5周年を迎える阪神なんば線沿線を対象エリアとし、大阪難波・堀江から尼崎に至る12施設を紹介する。アレルギー対応ケーキのあるカフェやキッズスペースの充実した施設、子どもの肌に優しいものを販売する雑貨店などに学生目線の役立つコメントを添えるほか、「ベビーカーでの来店OK」「禁煙・分煙」「授乳スペースの有無」といった子ども連れでのお出かけで気になるポイントについてイラストマークを付けるなどの工夫を施す。飲食店の調査では12項目のチェックポイントを用意して評価した。
併せて、「離乳食」「お出かけ」をテーマに大阪・尼崎・西宮・芦屋・神戸各市在住で0 歳~小学校低学年の子どもを持つ母親524 人に実施したアンケート結果や、「乳幼児の服選びのポイント」をテーマに子育てサークルの母親10 人の座談会の結果も掲載。現役の子育てママの意見から実情を知ることができる。
「子どもがいる家庭でも使いやすい店なら、子どもがいない店でも使いやすい店になるので、この活動で子育てを意識した店づくりが広がっていけばうれしい」と西本教授。「『誰も助けてくれない』と家に閉じこもってしまって孤立する家庭が怖いので、他の家庭と知り合えて交流できる場を増やしていきたい。子育て家庭の精神的な健康に貢献できれば」とも。同ゼミ4年生の原田満香さんは「マップを作ってみて、育児には周りの人の協力がどれほど大切かを知った。子育てをするお母さんたちには、マップを実際に手に取って役立ててほしい」と利用を呼び掛ける。
マップは、ウェブサイト・スマートフォンなどでも視聴・閲覧できる。