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西宮・神戸女学院の校舎が重要文化財に-震災乗り越えた12棟を答申

国の文化審議会が重要文化財に指定するよう答申した神戸女学院(西宮市岡田山)の校舎群(写真提供=西宮市)

国の文化審議会が重要文化財に指定するよう答申した神戸女学院(西宮市岡田山)の校舎群(写真提供=西宮市)

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 国の文化審議会(宮田亮平会長)が5月16日、神戸女学院(西宮市岡田山)の校舎12棟を重要文化財に指定するよう下村博文文部科学相に答申した。

校舎の一つ・図書館内の様子

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 同女学院の創立は1875(明治8)年。現在地への移転は1933(昭和8)年。現在は、中高と大学を運営している。ミッション系で、生徒・学生は女性のみ。米国のウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計・建築を手掛けた。ヴォーリズは、近くにキャンパスを構える関西学院(上ケ原一番町)をはじめ国内各地の教会やミッションスクールの建築にも携わった人物として知られる。

 答申されたのは、岡田山キャンパス内にある総務館や図書館、文学館、理学館など。いずれも「スパニッシュ・ミッション風」と呼ばれる米国カリフォルニア州の沿岸地方によく見られる建築様式で、赤いスペイン瓦を使う屋根や半円形のアーチ窓などが特徴という。答申では、唐草の幾何学文様を描いたアラベスク風壁面レリーフの配置など、建物ごとに施されている個性的なデザインも併せて評価を受けた。1995年の阪神淡路大震災では一部が被災。1997年までに補修を終えている。

 「震災の年(1995年)に卒業。被災から復興への様子は伝え聞くばかりで、以来1回も訪れていないが懐かしい」と卒業生の吉岡整子さん(大阪府八尾市在住)。「今回の指定をきっかけに、岡田山を訪れる機会を作ることができれば」と喜んだ。

 今回の指定で兵庫県内の重要文化財(建造物)は、108件264棟になる。

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