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甲子園歴史館でセンバツ特集企画展-千葉在住のボランティアガイドが案内

「ご説明しましょうかー」とお客さんに呼びかけ説明するボランティアガイドの沼山尚一郎さん

「ご説明しましょうかー」とお客さんに呼びかけ説明するボランティアガイドの沼山尚一郎さん

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 阪神甲子園球場(西宮市甲子園町)で3月21日、第86回選抜高等学校野球大会が始まった。球場内に併設されている甲子園歴史館では、企画展「センバツ特集2014」「センバツ公立優勝校特集」コーナーが設けられ、にぎわいを見せている。

球場の90年の歴史をつづる甲子園歴史館

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 「ご説明しましょうかー」と、大きな声でお客さんに呼び掛けるのは、ボランティアガイドの沼山尚一郎さん。沼山さんは、千葉県立四街道北高等学校の教論で、歴史館創設時(2010年3月)に、同館が高校野球や甲子園に熱い思いを持つガイドを公募していることを知り応募。監督経験や野球知識の豊富さを買われ、採用された。創設時から、土曜・日曜を中心に月2回程度、ガイドを務めている。10人余りのボランティアガイドの中では、最遠方の千葉市から夜行バスで甲子園に通う。

 「幼いころから、生きる目標が甲子園にあった」と話す沼山さん。岩手県出身でテレビで高校野球を観戦し、将来は選手として甲子園の土を踏みたいと思った。しかし、小学6年の時、骨髄炎を患い、高校生まで運動ができなかった。青森県立大湊高校時代は野球部でマネジャーを務め、選手らを陰でサポート。次に抱いた目標は、指導者として甲子園に行くことだった。

 盛岡大学を卒業後、宇都宮学園高校(現 :文星芸術大学付属高校)に勤務し、野球部のコーチに就任。1988(昭和63)年春、同校は選抜高校野球大会に出場。沼山さんもノックのため、念願の甲子園の土を踏んだ。その後、沼山さんは千葉に移り、千葉の高校で自身が高校時代に目標を定めた「監督」の夢を達成した。

 そうした経験を持つ沼山さん。バットの規格、ボールの縫い目の違いなど、現物を手にして説明する。高校野球からプロ入りした投手の投球フォームの変化、成長ぶりを、紙芝居風にしてパネルで示すなど、来場客を喜ばせるための一工夫の努力が垣間見える。

 「4年間、ガイドをやっていて思うことは、単に野球を知っているだけでは駄目だということ。甲子園球場そのものの歴史、甲子園かいわいの道路事情、近辺のおいしい店など、いろいろなことをお客さんは知りたいのだと感じる。どういうサービス、どういうおもてなしが自分にできるのか。常に模索しながら、いろいろな話題を用意してお客さんを引き込んでいきたい」と意気込みを話す。

 開館時間は10時~18時。月曜休館(試合開催日、祝日除く)。「センバツ特集2014」は4月6日まで。

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