阪神タイガースWomenと今春の選抜大会で準優勝した女子高校野球の強豪・履正社高校(大阪府豊中市)女子野球部との練習試合が7月10日、履正社箕面スタジアム(大阪府箕面市)で行われた。
初回に履正社へ先制を許し、阪神タイガースWomenが4点を追う展開に。しかし最終回の7回表、生尾宝内野手、高塚南海外野手、達磨沙嬉内野手が3者連続安打で出塁。フォアボール押し出しで1点を奪うと、浅野桜子内野手が走者一掃の右越二塁打を放ち、4-4の同点に追い付いた。
「昨年から打撃はつかむものがある」と話す浅野内野手。シーズンオフにはメジャーリーグのシンシナティ・レッズに所属している秋山翔吾外野手の自主トレに参加し、高いバッティング技術を学んだ。浅野内野手の持ち味である柔らかさとキレのある守備も、広島東洋カープの菊池涼介内野手や埼玉西武ライオンズの源田壮亮内野手の動画を研究しているという。女子プロ野球選手時代には2018(平成30)年から2年連続でゴールデングラブ賞を受賞している。
「(自分は)守備の選手だと思うのでエラーをしないのは当たり前。バッティングは、チャンスメークをしてクリーンナップへ回し、返してもらうのが仕事」と話し、今日の4打席目の出来に笑顔を見せた。
6回裏に代走で出場した履正社の前中志穂外野手(3年)は、中学時代から女子プロ野球リーグを熱心に観戦し、女子プロ野球選手を夢見た一人。「中学時代に内野手だったので、浅野選手に憧れていた。今日の守備や、特にライトを超えたあの二塁打はかっこ良かっ」と目を輝かせた。
投げては、5回からマウンドを任された石村奈々投手が1安打無失点に抑える好投。「全日本選手権では勝ち進めば5連戦になるので、投手をたくさん使うようになると思う。0点で抑えて、打ち取れるように」と話し、自身5度目の出場となる全日本女子硬式野球選手権の舞台へ意欲を見せる。
阪神タイガースWomenの石村投手、横井千晃投手と3番打者としてフルイニング出場した蜜浦さくら内野手は、履正社女子硬式野球部のOG。恩師である橘田恵監督との再会に笑顔であいさつを交わした。