西宮市内を走る阪神電鉄武庫川・甲子園間の下り線が3月14日、高架に切り替わった。
同区間の工事は2009年に着手。「開かずの踏切」の解消や列車運行での安全性確保などを目的に、延長約1.9キロメートルの線路を高架へ上げる工事を進めてきた。今回は、下り線(神戸方面)で工事が完成。残る上り線(大阪方面)の完成は2016年度内を予定する。
下り線高架の完成を受け同区間の踏切は、全6カ所で遮断時間が短縮。小曽根線と交差する「西開踏切」(西宮市小松西町2)では、平日のピーク時(午前8時台)1時間あたりの遮断時間は42分間が26分間に短くなるという。ドライバーらを長年にわたり悩ませてきた渋滞の解消にも弾みが付いた格好だ。
駅設備では、途中の鳴尾駅で下り線ホームへ通じるエレベーター・エスカレーターが新たにお目見え。同時に進む甲子園駅のリニューアルと併せ、バリアフリー化にも期待がかかる。
市内在住の主婦・熊田美佐さんは「朝夕のラッシュ時は、踏切がなかなか開かずに大変だった。幼稚園の送迎で毎日通るので、待ち時間が短くなって本当に助かる」と話していた。