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阪神線を阪急電車走る-神戸から西宮、尼崎車庫へ

尼崎車庫で阪神車に挟まれて留置中の阪急車(画像提供=なっちゃん_ktf23さん)© nacchan_ktf23

尼崎車庫で阪神車に挟まれて留置中の阪急車(画像提供=なっちゃん_ktf23さん)© nacchan_ktf23

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 西宮で7月13日未明、市内を横切る阪神電鉄の線路を阪急電鉄の車両が走る「珍現象」が見られた。

阪神尼崎車庫に入った阪急電車

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 共に西宮を経由して大阪と神戸を東西に結ぶ両社。開業は、1905(明治38)年の阪神(大阪・出入橋~神戸・筒井通)が先行。後発の阪急が1920(大正9)年、並行路線の神戸本線(大阪・梅田~神戸・上筒井)を新設して以来、両都市間を直通する旅客の獲得や沿線開発などでしのぎを削ってきた。2006年になって両社は阪急阪神グループを形成し経営を統合。現在は協力関係にある。

 今回の「珍現象」は、阪急が所有する5100系車両8両編成を両社と線路がつながる神戸高速線経由で阪急・西宮車庫(西宮市)から阪神・尼崎車庫(尼崎市)へ回送したもの。経営統合の前後を通じて阪急の車両が阪神線を走行したのは、回送を含め通常では初めてという。

 走行の情報を得たネット住民らは鉄道ファンを中心に騒然。ネット上の大型掲示板では、関係スレッドが「祭り状態」になる様子が見られた。情報はツイッターなどのソーシャルメディアでも拡散。熱狂覚めやらぬまま当日を迎えた。営業電車の終了後、沿線でファンらがカメラを構える中を回送電車は神戸高速線・新開地駅(神戸市兵庫区)で折り返して阪神線内へ。芦屋、西宮の沿線各都市を通過して尼崎車庫へ入った。 

 ツイッターを通じて西宮経済新聞へ写真を提供した阪神マニアさんは「こんな時が来たんだなぁ」(原文ママ)と感慨もひとしおの様子。阪神線を毎日利用するという芦屋市在住の鉄道ファン・水野雅滋さんは「事前に情報を得ることができず、『世紀の瞬間』を見逃してしまった」と残念がる。

 現在、尼崎車庫に留置されている同車両の今後は不明。改造工事を経て同グループ・能勢電鉄(川西市)への譲渡が取りざたされているが、取材では明らかにできなかった。

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