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西宮名物「甲子園口りんごパイ」のデコレ、閉店へ 5年の営業に幕

11月29日に閉店するデコレの店主、青木登三男さん

11月29日に閉店するデコレの店主、青木登三男さん

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 西宮・甲子園口「ほんわか商店街」のフランス菓子店「デコレ」(西宮市甲子園口3、TEL 0798-65-1833)が11月29日、閉店する。

食べ納めとなる「名物 甲子園口りんごパイ」

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 2011年9月に開業した同店。店名の「デコレ」は店主の青木登三男さんの「出会い、心、礼節を大切にする店になりたい」との思いから命名された。

 店舗面積は約21坪。伝統的なフランス菓子の持ち味を生かしたはっきりした味が特徴で、看板商品のパイラスク「西宮おかげさまパイ」(5枚、330円)やチーズケーキ「千寿菓(ちずか)」など生ケーキと焼き菓子を中心に販売。中でも完成まで9時間を要するという「名物 甲子園口りんごパイ」(430円)は地域イベントや百貨店・デパートの催事でも販売し、月間1500個以上売れたこともあるという人気商品で、遠方から買いに来る客も多いという。

 店主の青木さんは鳴尾浜の芝生公園で実施されたイベント「ワールドグルメツアー&青空市場」の実行委員長や、西宮市商店市場連盟が一昨年、昨年の2年間実施した「一店逸品プロジェクト・西宮色(ニシノミヤカラー)」の中心的な役割を務めるなど地域活動にも積極的に貢献。甲子園口バル&マルシェは発起人となり、自ら第1回から6回まで実行委員長を務めるなど地元商店街の活性化をけん引した。

 「ただただありがとうございますの気持ちしかない。厳しい商売環境の中、5年間やってこられたのは温かいお客さまがいてくれたからこそ。惜しまれながら店を終われるのは本当に幸せ」と青木さん。「地域のさまざまな活動を通して、活動する世界を厨房(ちゅうぼう)からもっと広げたくなった。これからは市内で総菜の販売や飲食店の運営を行う会社『ウチノ』でお世話になる。同じ西宮にいるので店や売り場にぜひ会いに来てほしい」と呼び掛ける。

 買い物に訪れていた市内在住の後藤忍さんは「オープンから5年間、通い続けた。おいしいケーキ屋がなくなるのはとても残念。また店をする気になったら教えてほしい」と名残を惜しんだ。

 営業時間は9時30分~19時。

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