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阪神・淡路大震災から27年。「街と人の心の再生」願い 宝塚で追悼行事

地震発生12時間前に黙とうを捧げた。宝塚市の「生」の石積みオブジェ前にて

地震発生12時間前に黙とうを捧げた。宝塚市の「生」の石積みオブジェ前にて

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 阪神・淡路大震災の発生から27年を迎える1月17日を前に、宝塚市では今年も阪急宝塚南口駅近くの宝塚大橋南詰西側の武庫川中州に、「生」の石積みオブジェが浮かび上がり、発生12時間前の17時46分に黙とうと、元宝塚歌劇団花組娘役・絵莉千晶さんによる追悼のコンサートが行われた。
 このオブジェは、宝塚市在住の現代美術家の大野良平さん(62)が「街と人の心の再生」を願い、震災から10年目の2005(平成17)年に、市内を流れる武庫川の中州に石を積んで創作した「生」の字。2006(平成18)年に自然消滅したものの、『記憶の中の「生」再現プロジェクト』が立ち上がり、幾度となく川の増水により流される度に再生を繰り返しながら、昨年12月には12代目の「生」が浮かび上がり、150人の市民ボランティアが石積みに参加したという。
 震災関連死119人を数えた宝塚市では、ゆずり葉緑地の「鎮魂之碑」「追悼の碑」前で、発生時刻の5時46分から追悼行事が行われるほか、西宮市や芦屋市でも献花や黙とうなどが予定されている。
 会場では、震災を知らない子どもたちに、命の大切さを伝える親子の参加も目立った。主催者の大野良平さんは「震災を知らない若い世代が命の大切さや生きることの意味について考える機会になれば」と話す。

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