食べる 見る・遊ぶ

西宮にオリエンタルスイーツショップ「雪月菓」 元中国料理人が菓子職人に

店主・吉田昭さん考案の青い飾り棚が印象的な店内

店主・吉田昭さん考案の青い飾り棚が印象的な店内

  • 13

  •  

 JR西宮駅から南へ徒歩3分ほどの場所に1月13日、オリエンタルスイーツ、中国茶、台湾茶のテークアウト専門店「雪月菓(せつげっか)」(西宮市松原町、TEL0798-55-6200)がグランドオープンした。
一見、ブティックのような外観の同店。店舗面積は7.3坪。台湾カステラや香港プリンタルト、杏仁豆腐、焼き菓子などを扱う。

[広告]

 店主の吉田昭さんはホテルやレストランで20年に及ぶキャリアを持ち、日本中国料理協会兵庫県支部の青年部長を務める中国料理人だった。しかし、何を作っても「日本人が作る中国料理は日本料理」と言われることに疑問を感じ、「何を作ってもいいやん。自分たちがおいしいと思うものを作っていけば。料理ってそんなものじゃない?」と思い始めた。さらに、「同じ作るなら料理よりケーキを作る方が楽しいから」と菓子職人になる決意をし、独学で菓子作りの勉強を始めることに。「業界の8割から反対されたが、人の思いつかないことをしたい性分なので逆にうれしかった。外観が何の店か分かりにくいのも、そのこだわりから。中国や香港、台湾の伝統的な菓子を日本人の口合うように工夫し、自分にしかできないおいしいデザートを作り続けたい」と笑顔で話す。

 店名の雪月菓は、「太陽より月が好きだから」と月の文字を使い、自然を愛(め)でるという意味を持つ漢詩の「雪月花」から引用して命名。茶葉の香りが口に残る龍眼蜂蜜を使い、杏仁本来の香りを生かすために香料を一切使わず低温殺菌牛乳を使用。菓子のアクセントに用いるキンモクセイのシロップ漬けも自家製で、「手摘みしたキンモクセイの花冠だけを残して洗浄・下ゆでした後に土鍋で3~4時間蜜煮することでキンモクセイの香りが生きてくる。菓子作りにも漢詩の持つ意味と同様に、自然の美と味わいの深さを大切にするという信念を持って取り組んでいる」という。

 商品は、台湾カステラの「fuwa SHUWARI」(480円)、「杏仁豆腐」(330円)、「ライチ紅茶のベイクチーズ」(350円)、「ムーンタルト」(280円)、「ムーンタルトティラミス」(320円、価格は全て税別)など。今後は季節に応じたラインアップを展開し、マスカルポーネ餡(あん)に包んでコーヒー生地で包んだ「デザート小籠包(しょうろんぽう)」や、ハスの実餡が中に入った「蓮蓉緑豆ケーキ」などを予定。それぞれの菓子に合う中国茶も提案する。「他にはないタイプの店として地元を盛り上げられたら」と意気込みを見せる。

 営業時間は11時30分~14時、15時~18時30分(日曜は11時30分~15時)。売り切れ次第閉店。月曜・火曜定休。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース